ゆず(柚子)

柚子の木は、日光が大好きな中高木です。
庭植えの場合も鉢植えの置き場も日当たりのよいことがポイント。
柚子の花は「桃栗三年柿八年ゆずの大馬鹿十八年」と言われるように、
花が咲くまでに何年もの年月を要する樹木なのです。
そのため、庭にゆずを植えると家系に繁栄をもたらすとされています。
それほど何年も結実まで待っていられない場合は、
最初から花と実がついている接ぎ木株を購入することをお勧めします。
しかしながら、ゆずの成長はゆっくりです。
接ぎ木をして植え替えてからも4、5年経過してようやく開花し、結実することがほとんどです。
3年後も4年後も育て続けて、やっと開花にこぎつけるとても気の長い樹木です。

水やりは鉢土の表面が乾いたら、鉢底から水が溢れ出るくらいしっかりと与えます。
庭植えの場合は環境にもよりますが、幼木の場合、夏にしっかりと水やりして
新しい枝をよく伸ばして成長させることが大切です。
肥料は庭植えの場合、春と秋に施します。
鉢植えは春、梅雨時期、秋の3回。
有機肥料、または化成肥料を施します。

柑橘類は柚子の木も含めて、病害虫の心配がなくて育てやすい樹木です。
害虫はカイガラムシ、カミキリムシ、アブラムシ、エカキムシなどが発生することがあります。
害虫の発生には注意が必要です。
その中でも、幼木の生長に影響するエカキムシの害虫駆除は早めに行いましょう。

植えつけの適期は、3月末から4月中旬です。
鉢植えの場合、植え替えすることで根詰まりを防いで、通気をよくして生長を助けます。
鉢の大きさや環境にもよりますが、柑橘系は細根がとても多いので、2年~3年に1回は行いましょう。
鉢植えの用土は適宜に水はけと湿度が保てれば、土質は選びません。
市販の用土の場合は赤玉土7割、腐葉土3割の配合土を用意しましょう。
水はけが悪いとやがて根が腐る原因にもなります。
水はけのよい土壌環境と、日光や雨などの水分量を観察することが大切です。

剪定は3月から4月上旬にかけて行います。
樹形は自然形とし、内部まで日光が当たる樹形を目指しましょう。
上手に結実させるには、果実の収穫後に果柄枝と春枝などが交じり合う木にすることがポイントです。
前の年に結実が少なかった木は、夏秋枝を春枝のところで切り戻しする作業が大切です。
この切り戻しは、10月末までに行います。
剪定作業する場合は、細い枝にトゲがあるため、怪我をしないように気をつけましょう。

果実の収穫時期は9月上旬~12月下旬頃です。
果実は品種により熟期が異なるので、品種の適期に収穫します。
果汁が増え始めたら、酸味が少なくならないうちに収穫します。
水分が抜けずに長持ちさせるには、新聞紙や紙袋などに包んで冷蔵庫にて保管することをお勧めします。
早いうちに酸味を利用して柚子シロップ、ジャムや料理に使います。
柑橘類はたくさんありますが、蜜柑、柚子、スダチ、カボスなど結実する木が庭植えや鉢植えだと重宝します。
冬至には、柚子湯にも利用します。
記念樹に植えるのも将来の楽しみが増えるかもしれません。
柑橘類のなかでも柚子は特に耐寒性が強く、温暖化で栽培が可能な地域がさらに広がるのは間違いありません。

ゆず(柚子)
ゆず(柚子)
ゆず(柚子)
ゆず(柚子)
ゆず(柚子)
ゆず(柚子)
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ゆず(柚子)
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