アガパンサス(紫君子蘭)


アガパンサス(紫君子蘭)は、ヒガンバナ科ムラサキクンシラン属の植物です。
涼しげな青や紫色の花を多く咲かせ、厚みのある葉と優雅な立ち姿が特徴です。
原産地は南アフリカで、10種類以上の原種があります。
現在では品種改良が進み、300種以上の園芸品種が生まれています。

特徴と品種

開花時期:5月下旬~8月上旬
花の色:薄紫、青紫、白、複色など
草丈:大型品種は1m以上、小型品種は30cmほど(小鉢栽培に向いています)
花の形:盃のような形、細長い形、星形など、多様な形があります。
性質:常緑種は一年中緑の葉が茂ります。落葉種は冬に葉が枯れて休眠します。

アガパンサス(紫君子蘭)
栽培環境

場所

日当たりがよく、水はけのよい場所を好みます。
日陰でも育ちますが、花つきが悪くなります。
常緑種は温暖地向き、落葉種は寒冷地向きです。

土質

土質を選ばないため栽培が容易ですが、水はけをよくするために軽石などを混ぜるとよいでしょう。

肥料の与え方

庭植えの場合

植え付け時に堆肥や腐葉土を混ぜます。
春と秋に肥料を適量与えると、花つきがよくなります。

鉢植えの場合

4月~6月と9月~10月に置き肥をします。
または、月に2回程度、液体肥料を与えてください。

水やり

庭植えの場合

乾燥に強いので、基本的に水やりは不要です。

鉢植えの場合

土が乾いたら、たっぷりと水を与えます。
特に春~夏はやや多めに与えるようにしましょう。

アガパンサス(紫君子蘭)
病害虫対策

害虫や病気の発生はほとんどありませんが、湿った環境が続くと根腐れを起こします。
まれにアブラムシが新芽につく場合があります。発生したら殺虫剤スプレーで防除してください。

用土の準備

赤玉土7:腐葉土3の配合、または市販の草花用培養土を使います。
水はけ改善のために、軽石を適量混ぜるのがおすすめです。

植えつけのポイント

庭植えでは、株と株の間隔を十分に取ります。
スペースに余裕があれば、5年~10年ほど植えたままでも問題ありません。
鉢植えの場合、根が詰まって花が咲きにくくなったら3~4年ごとに株分けして植え替えます。

花茎の管理

花が終わったら早めに花茎を切り取ります。
種を採取したい場合は、一部の花茎を残してもよいでしょう。緑色のさやを観賞するのも楽しみ方の一つです。

株分けとさし芽、種まき

株分け

時期:3月〜4月、9月〜10月

さし芽

株分けの際に外れた芽は、さし芽用の土に挿して育てることができます。

種まき

黒く熟した種をまけば、3~4年で開花します。

防寒対策

常緑種は、冬季に葉が傷むことがあるため、株元に落ち葉やバークを敷くとよいでしょう。
鉢植えの落葉種は凍結しないように防寒対策が必要です。

お手入れのポイント

梅雨の時期になると、アガパンサスが美しく咲き始めます。
開花後の花茎は、株の負担を軽くするためにも早めに摘み取りましょう。
今年も美しい花を楽しめることを願っています。

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