ムクゲ(木槿)

ムクゲはアオイ科フヨウ属で、落葉樹である。
中国・東南アジア・インドが原産。平安時代初期に日本に渡来してきた。
1m~3mほどに育ち、公園や庭木・生垣・畑などに植えられる代表的な花木の一つである。

猛暑で植物が元気をなくす季節でも、7月~10月に大きな花を次々と咲かせる様子は暑さに強くなんとも見事。
一重の白い大きな花はとにかく涼しげな印象。
早朝、開いた花弁が夕方にしぼむものと、そのまま翌日も開花する場合がある。
花の直径は10cm~20cmくらいあり、淡いピンク・濃いピンク・白系・赤系・紫系・複色と花色も豊富。
また、花形も一重咲き・半八重・八重咲きなどの園芸品種も多い。
半八重や八重咲きはまるで別の花みたいに豪華な感じである。

次々と蕾をつけて開花期が長いことや、耐暑性が強く初心者でも育てやすい。
生育旺盛なので、鉢植えには向かない。
地植えに適している。
ふやし方は挿し木が一般的で、5月~6月または9月~10月にその年に伸びた枝を挿し木にしてふやすことが可能。
春から夏にかけて葉や幹を食害するカミキリ虫、ハマキ虫、アブラ虫が発生しやすい。
また、剪定作業は落葉期(11月~3月)に行うとよい。

ムクゲとフヨウ(芙蓉)は、近縁で同じ仲間である。
ムクゲは花よりも葉が小さく、葉には切れ込みが入り、濃い緑色。
フヨウは花と同様に葉が大きく、葉には切れ込みはなく、薄い緑色。

ムクゲ(木槿)
ムクゲ(木槿)
ムクゲ(木槿)
ムクゲ(木槿)
ムクゲ(木槿)
 

フヨウ(芙蓉)

フヨウ(芙蓉)
フヨウ(芙蓉)
フヨウ(芙蓉)