ソテツ(蘇鉄)

分類・特徴

ソテツはソテツ科ソテツ属の裸子植物で、古代から形態がほとんど変わっていません。
世界に約120種あり、日本南部・中国・台湾などが原産地です。
日本では九州南部や南西諸島の海沿い・岩場などに自生し、熱帯から温帯まで広く栽培されています。

生態・特徴

根に共生生物がいて、チッ素同化により肥料分の少ない場所でも育ちます。
樹齢は500年以上になることもあり、樹高10m以上の大きな個体も国内で知られています。
幹は太く、ヤシのような姿をしています。
乾燥に強く、初心者でも育てやすい植物です。
葉先はとても鋭く刺さるので、作業は手袋を着用して注意して行いましょう。

ソテツ(蘇鉄)

栽培方法

環境

日当たり・風通しが良く、比較的乾燥した場所が適しています。
水はけの悪い場所や水が溜まる場所は避けましょう。
関東以西の暖地や都心部では庭植えで冬越し可能。
寒冷地では鉢植えにして冬は室内の日当たりの良い場所で管理します。

水やり

鉢植えは用土がしっかり乾いてから水やり。
過湿は根腐れの原因になるので注意。
冬は乾かし気味に管理。
庭植えの場合は基本的に水やり不要です。

肥料

鉢植えは3~5月に1回、化成肥料を少量与えます。
成長を促したい場合は春~夏に2~3回少量施肥。
庭植えは肥料不要です。

ソテツ(蘇鉄)

手入れ・管理

害虫・病気

若い葉にカイガラムシが発生することがあります。
日当たり・風通しが悪いと発生しやすいので注意。
クロマダラソテツシジミ(蝶)が、発生すると若葉が食害されるため、葉をよく観察し、発生時は殺虫スプレーで防除しましょう。
病気はほとんど発生しません。

植え付け・植え替え

庭植えは5~7月に腐葉土を混ぜて、過湿を避けて植え付けます。
鉢植えは生育が遅いので毎年の植え替えは不要。
小さな鉢は2年に1回、大きな鉢は5年ごとに一回り大きな鉢に植え替えます。
植え替え時に根を半分ほど切ると生育が抑えられます。
大株は倒れやすいので支柱を立てましょう。

用土

鉢植えには排水性の良い用土(赤玉土5:軽石3:腐葉土2の割合)が適しています。

剪定

古い葉は初夏に新しい葉を残して、根元から切り取ります。
幹から出る余分な不定芽は晩秋から早春にかけて根元から切り取ります。

ポイント

ソテツはとても日光を好む植物です。
春になったら、屋外など明るい日光に慣らすために移動させましょう。
厚みのある凛とした葉姿が魅力のソテツは、存在感のある不思議な植物です。
春の若葉はキラキラと輝いて、人々の暮らしに寄り添うグリーンインテリアとしておすすめです。
とても丈夫な性質から「縁起の良い庭木」として人気があります。

ソテツ(蘇鉄)
ソテツ(蘇鉄)
ソテツ(蘇鉄)
ソテツ(蘇鉄)の雄花
ソテツ(蘇鉄)の雄花
ソテツ(蘇鉄)の雌花
ソテツ(蘇鉄)の雌花
ソテツ(蘇鉄)の実
ソテツ(蘇鉄)の実
ソテツ(蘇鉄)の実
ソテツ(蘇鉄)の実
ソテツ(蘇鉄)の新芽
ソテツ(蘇鉄)の新芽